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2015年4月20日 (月)

進美寺 彫刻見学

4月19日は進美寺観音祭り、普段は閉じられている観音堂や庫裏も開けられ、本尊や中井権次の手による彫刻が拝観できると聞き、赤崎から少し急な参道を40分かけて登りました。
    中井権次顕彰会 作品集 ホームページ ↓
       http://gonji.sub.jp/index.html

普段拝観できるのは観音堂向背(こうはい)や外側四隅にある彫刻です。
鰐口(わにぐち)も立派なもので、県指定重要文化財です。

観音堂            

Img_1884_6
 

向背(こうはい)正面
Img_1887_6

木鼻(きばな)の彫刻
獅子が阿(あ)で獏(ばく)が吽(うん)              
Img_1889_3


獅子が吽(うん)、獏が阿(あ)
Img_1890_2
 

正面に中井権次の龍                  

Img_1885_6
 

山号(さんごう)額と梁(はり)を支えている力神(ちからがみ)
P4040019_5


手挟(たばさみ)   
Img_1897_2

Img_1898_2
 
力神や四隅の龍は梁や頭貫 (かしらぬき) 上にあって荷重を支えるもので、蛙股(かえるまた)と同じ役割を果たします。
木鼻は木の先端、貫や柱が繋ぎ部を隠すために鎌倉以降からの装飾として彫刻が施されています。
手挟みも向背の柱と屋根の垂木(たるき)の勾配で生じた三角形の空きを埋めるためで、社寺建築独特のもののようです。
 
海老虹梁(えびこうりょう)
Img_1900_2
 
Img_1899_2


向背上部              
Img_1894_2
 

尾垂木(おだるき)と屋根の間 四隅に龍
Img_1916_2
ちょうどお祭りだったので観音堂も開扉され、普段は鍵がかかって拝観できないご本尊や上部彫刻も見せていただくことができました。


虎(左側)                        
Img_1906_3


虎(右側) 
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鳳と龍でなく麒麟?(角と蹄がある)(正面)  
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庫裏(くり)               
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庫裏欄間(らんま)
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五代中井丈五郎正忠の墨書 
  Photo_6
以前講演会でお聞きしたところ、進美寺の観音堂と庫裏には五代の中井丈五郎正忠と六代の中井権次正貞の作品があるそうです。
こちらは仁王門、製作時期と作者はよく分かっていません。

仁王門
Img_1948


阿形(あぎょう)像        吽形(うんぎょう)像
P4170105_2 P4170106
阿(あ)は口を開くことから「吐く息」という意味で、吽(うん)は口を閉じるので「吸う息」という意味だそうで、神社の狛犬、向背の彫刻、仁王の二体もすべて、阿と吽に分かれていて、正面と側面の両方にある場合は、阿と吽が左右逆になっているのに気付きます。
(写真を見ても獅子と獏、観音堂の虎もそれぞれが阿と吽が対になっています)
人は口を阿と開いて生まれ、吽と閉じて死ぬともいいます。所詮阿と吽の間は仁王門の幅のごとく短く狭いものであるとも聞いたことがあります。
 
庫裏の正面に飾ってあったおもしろいふすま絵を見つけました。
日置神社から右岸側南に公会堂・総合グランドを作り、山上に忠魂碑、進美寺の雲海展望台をバックに蓼川峡として整備する一大リゾート?計画です。
戦後間のない時期にこんな観光計画を作っていたのには驚きました。
(昭和27年 日高町商工業対策委員会 観光交通部作成)
 
 名勝蓼川峡 ビジョン図
 Img_1939_4
 

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コメント

素晴らしいとしか言いようがありません。
荘厳かつ繊細とはこのことでしょうね。

三木様
 昨日の山友会大変お世話になりました。楽しい登山でした。
写真の見事さにビックリ
彫刻もっとゆっくり観賞してくるべきでした。残念。

よいお天気に恵まれ、楽しい山歩きでした。
住職のご厚意で開けていただいたのですが、時間がとれず、中途半端に終わってしまいましたが、少しでも拝観できたことを感謝してます。

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